熊対策 と安全・アウトドアでの必須知識!ベアセーフティー

みなさんこんにちは!今回は野外活動をする上では欠かせない野生動物への対策、その中でも最も警戒すべき熊への対処法や予防についてご紹介します!海外ではベアセーフティーと言って学校や社会で習う事ですが、筆者が実際に海外で身につけたベアセーフティーについて話していこうと思います。

熊と安全について

まず熊についての基礎知識を身につけよう!

まず皆さん熊についてどれだけ知っていますか?

彼らの生態や種類、食べ物について把握する事は熊と遭遇を回避する事や安全に身を守るために必須の情報なので是非覚えておきましょう!

熊の種類について

まず最初に熊の種類についてですが、大きく分けると4種類います(パンダなどを除く)。

ポーラーベア(ホッキョクグマ)
北の北極圏に生息する北極熊ですが、実は熊の種類の中でも一番肉食性が高いです。

なぜなら彼らの主食はアザラシや他の動物であり、植物や木の実や果実は彼らの生活圏にはほとんど存在しません。

アウトドアをやる上では北極熊については一旦考えなくて大丈夫です!北極熊が生息する圏内でアウトドアをする方はおそらくこの記事など必要ないでしょう^^

アジア熊(ツキノワグマなど)
アジア圏に広く分布するアジアグマですが、日本に存在するのはツキノワグマ一種類です。雑食性が高く、主食は主にきのみや果実や植物性のものが多いです。動物の死骸などを食べることが主で自ら狩をすることはあまりないと言われていますが、小動物などを捕食する個体は存在するそうです。

しかしながら近年は人間の生活圏へゴミなどを漁りに来たりと接触する機会があるので注意が必要です。

アメリカ熊
アメリカ大陸に広く分布する熊で現地ではブラックベアとも呼ばれます。こちらもツキノワグマなどと似た特性を持ち雑食性が高いです。ブラックベアの特徴としては、秋になると魚も食べることでしょうか。

北米でも熊と人間の生活圏が被る問題が出ており、年々遭遇頻度が高くなっています。

グリズリー、ヒグマ
北米や北海道、ロシアなどに生息する灰色熊は地域によって呼び方が異なります。

特徴としては他の熊より攻撃的で捕食性が高いと言われています。また体長もツキノワグマやブラックベアよりも大きいです。雑食ですが、魚や小動物も捕食し、一度食べたものを捕食対象として認識するので人間も襲われることがあります。

人間の生活圏ではあまり遭遇しないですが、山や森に行くときには最も注意が必要な動物です。

以上4つが大きく分けた熊の種類になります。と言っても日本で遭遇する熊はツキノワグマとヒグマの二種類かつ北海道はヒグマ、本州はツキノワグマと地域によって二極化されているので対策も取りやすいです。

彼らの生態で絶対に覚えておきたいのは母熊は子熊がいると防衛本能でかなり攻撃的になります。熊の安全対策=子熊の確認と言っていいほど重要なので覚えておきましょう!


熊と遭遇しないためには?

ベアセーフティー(熊の安全対策)で第一に教わるのは、熊と遭遇しないようにする方法です。なぜなら遭遇さえしなければ安全対策も不要であり、かつ熊対策として最も効果的であるからです。

ヒグマやツキノワグマで遭遇した場合の対策は異なりますが、基本的に遭遇しない対策は同じになります。

熊よけ対策No.1 「音を出す」

一番手軽かつ誰でもできるのは音を出すことです。熊よけの鈴などでもいいですし、ラジオや同行者がいるのであれば会話でも大丈夫です。一番重要なのはこちらの自然界にはない音をこちらから発信することです。

熊は意外と臆病な性格なので、未知のものや人間と分かれば向こうから近づいてくることはほぼないです。熊との遭遇例でよくあるのが音を出していないで、向こうもこちらを認識しないで鉢合わせてしまうシチュエーションです。

そういった場合は熊も接近した人間に対して威嚇したり攻撃したりと、非常に危なくなるケースが多いです。

熊よけ対策No.2 「熊の痕跡を探そう」

次に熊よけで重要なのは彼らの痕跡を知ることです。例えば熊が木を登った跡や足跡、そして彼らの糞などが見分けられると、非常に役に立つでしょう。

彼らの痕跡があるということは、近かくいる又は生活圏(ナワバリ)に入っているという認識を持ちましょう。そういった場合は引き返したり、音を出したりと、より一層警戒しなければいけません。

また糞がまだ新しいようでしたら、素直に来た道を引き返すなど決断を早めることが熊よけの対策として有効的です。

ヒグマの痕跡については札幌市のサイトに詳細が載っているので確認してみてください。ウェブサイトはこちら

熊よけ対策No.3 「食べ物に注意する」

最後は食べ物に注意することです。匂いの強いものはクマだけでなく野生動物を呼び寄せるので、キャンプや野営などをする際には必ず寝る場所から離れたところに食べ物をおいたり木に吊るしたりする必要があります。

ベアセーフティーで言うと歯磨き粉でさえテントの中に入れるべきではなく、甘い匂いのするものは絶対に寝床から離しましょう。熊は特に食べ物に執着するので、春先など冬眠から目覚めるタイミングでは最も注意が必要と言えるでしょう。


もし熊と遭遇してしまったら?

さて今回の内容で最も重要である「熊と遭遇した場合」の対策です。

最も重要なのは、背を向けて逃げない事です。熊は現代では雑食で木の実や果実を食べますが、狩猟本能は残っています。

もしあなたが背を向けて逃げると、熊も反射的に追いかけて襲ってしまう確率がかなり高くなってしまいます。

しかしながら逃げないだけでは何も解決しない事が多いです。次にすべき行動は声をあげ両手をあげ自分を大きく見せる事です。倒木や岩があればそこに立ったりと少しでも自分を大きく見せましょう。

熊は案外臆病な性格なので声や大きな物に対して攻撃をすることは稀です。同行者がいる場合は手を繋ぎ自分たちを大きく見せましょう。

最後に熊が近づいてきたり、攻撃態勢を取ったりした時の対策です。

いくらこちらが、声を出したり大きく見せたりしても、熊の興味を逸らせない事はあります。

もし苦労も虚しく熊がこちらへ近いて来た時にはこちらも反撃をしなければいけません。そのまま突っ立ていると熊に攻撃されて終わりです。

まず熊と遭遇した段階から、手頃な岩や硬い木の棒など手頃な物を近くで探しておきましょう。そして熊が急接近して来た時には彼らの鼻を攻撃しなければいけません。

よく死んだふりが効果的と言われますが、熊は動物の死骸を食べるので逆効果な場合が多いです。もし攻撃されて、反撃ができない場合は首の後ろを手覆いリュックなどで背中を守りましょう。態勢は膝を丸め丸くなるのが一番急所を守れます。

まとめるとこのようになります。

図まとめ

覚えておきたい必須事項

小熊と母熊については熊の安全対策を覚える上では絶対に知っておきましょう。

小熊がいる場合母熊は防衛意識がかなり高くなり、それに伴って攻撃性が増します。小熊をみたら真っ先に母熊を警戒しましょう。そしてできるだけ小熊には近づかないようにするのが良いです。

とは言っても小熊は人間に興味津々だったり、どんなに対策を行っても熊と遭遇し攻撃される確率は残念ながらゼロになる事はありません。他にも熊は意外と木登りが上手で、熊を見たら木に登ると言うのは間違った常識だと覚えておきましょう。

そんな非常時に熊対策として携帯すべきなのが熊よけスプレーです。

成分は刺激物が入っており、熊の接近に対して使えば撃退する事が可能です。

使う際の注意事項として一つは風下に立たない事です。風が自分に向いていると、スプレーが熊に届かないだけではなく、刺激物が自分に向かい多変危険です。もう一つは使用距離を確認する事です。熊スプレーは案外使用可能距離が短くかなり熊が接近した際に使わなければいけません。


熊よけスプレーは非常に効果的なアイテムの一つですが、使用方法と場所には注意して使ってください。


キャンプをする際に注意したいこと

さて、上記で紹介した熊対策ですが、実はキャンプの際はまた違った対策、予防が必要になります。

理由としては野外での活動は、こちらが動きまわり結果として熊に遭遇する確率が上がるのですが、キャンプの場合は1ヶ所の留まるので、遭遇しない対策というよりは「熊を呼び寄せない対策」が必要になってきます。

一体どうすれば熊を呼び寄せないの?

先程も話した通り、熊はかなり警戒心が高いので日中にBBQや料理をキャンプでしていてもこちらに近いてくることはほとんどないでしょう。

むしろキャンプ中の熊対策としてやらなければいけないのは如何に夜中(眠っている間)に熊を呼び寄せないかの準備です。

夜中の対策は熊以外の野生動物も寄せ付けないため必要なので、熊が出ない地域でも覚えて起きましょう。

キャンプでの熊対策①

ゴミや食べ物、使った食器などはテントから離す。そしてできるだけ車内など動物が入れない場所に入れる。

↑はキャンプ場に行ったら注意事項としてよく言われる事ですが、動物は食べ物の匂いに寄ってくるので、ご飯のあと、寝る前はできるだけ後片付けをしましょう。

片付けるのが面倒でも、最後に車内に入れて翌日に片付けるなど対策をしましょう。

キャンプでの熊対策②

テントの中での飲食や甘い匂いのするものを持ち込まない。特に熊などが出る地域ではテントの中にアロマや歯磨き粉など甘い匂いがするものも持ち込むのも控えた方が良いでしょう。

狐や猿などであればテントの外を荒らす程度で終わる事が多いですが、熊はテントを壊して侵入してくる場合があります。こちらの対策は知らない人も多いのではないでしょうか?

キャンプでの熊対策③

テントに熊鈴をくくりつける。こちらは野営場や野宿、誰もいないキャンプ場などで行う対策ですが、熊鈴をテントにくくりつけておけば風で鈴が夜中になる事になります。

熊の警戒心を煽ると共にこちらに人間がいる事を知らせる合図になります。しかしながら、音が気になり寝れない方にはおすすめできないのと、他のキャンパーがいる場合は迷惑になるのでやめておきましょう。

キャンプでの熊対策④

バックパックキャンプやバイクキャンプなどで車がない場合は食料などはバックに入れ木に吊るすのが効果的です。万が一熊に取られても良いように重要なギアは別に分けておくなど工夫が必要です。

匂いを閉じ込め密閉できるバックなどがあると便利です。

この際に熊の届く高さの吊るしても意味がないので注意して下さい。

以上が今回の熊対策についてでした。みなさんは十分に学べましたか?もし質問やわからない事があればコンタクトフォーム(お問い合わせ)から連絡いただければ回答できますので、是非ご連絡ください!


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